C様。80歳代後半男性。現病歴:Ⅱ型糖尿病、前立腺癌ホルモン治療中。要介護1 認知症なし。ADLはキープ。奥様と同居で奥様が主介護者。毎朝晩の血糖値測定とインスリン注射(7単位)。
近隣医で糖尿病治療中、器質化肺炎でステロイド投与、その後糖尿病ケトーシスで入院。
大学病院から急な退院、訪問依頼の連絡が入り、訪問開始。退院時介護認定希望せず、申請なしの医療保険利用で、自己血糖値測定手技とインスリン注射手技指導、状態観察、医療相談で2週間連日訪問し、奥様に手技を習得して頂く。
その後介護認定申請を勧め、結果が出るまで医療保険で、3回/日訪問。認定後は介護保険制度説明とケアマネ紹介しインフラ整備後、介護保険で訪問。インスリンや内服薬のアドヒアランス良好、お二人でセルフケアや手技の習得が良好に進み、毎月の受診ではインスリン投与単位減少していく。
「いつまでこんな注射しなければならないの?」と何度もおっしゃっていた。「順調に血糖値が安定していますよ。インスリン注射中止になった方もおられます。」と励まし続ける。
5ヶ月後自己インスリン注射や血糖測定が中止になり、一旦訪問卒業となった。自己管理の素晴らしさを褒め、元気になり訪問看護を卒業できることは喜ばしい事で、体調変化があればまた連絡してくれれば良い事と伝える。
その後、繋がっていなと心配なのでと1回/月30分の訪問看護継続となりましたが、順調に健康維持でき、活動性も高まり、ご夫妻で穏やかに過ごされています。訪問看護師は病院と自宅を近くし、急な退院時もインフラ整備のお手伝いを致します。介護保険利用や医療と介護を繋いで行く役割も担います。(橋井)