CMの迅速な判断と対応でキーパーソンの長女様へ介入したケース

D様70代女性 要介護2 認知症、高血圧 キーパーソンは同居の長女50歳代 訪問介護、デイサービス利用中

 

CMから「デイサービスの送り出しで訪問介護を利用されているD様だが、本日ヘルパーが訪問したところ、D様から食事をしていないとお話あり。同居している長女様に確認すると、ベッドから動けない様子で、『今までは朝食準備くらいなら出来ていたんだけど、ここ最近夜眠れなくて、体が怠いから何もしたくないの。』と言っている。長女様は精神疾患があり通院中だが、病院に確認したところ定期的な通院が出来ていないことが解り、訪問看護が介入できないだろうか?」と相談いただく。看護師が病院に連絡し、長女様に当初頻回訪問の必要あるとのことで訪問看護介入となり、ヘルパーさんも増回訪問し、自宅で過ごすことになった。

訪問当初は人との関わりを恐れて閉じこもりがちだったが、介護不安を傾聴したり、不眠時の過ごし方や認知症のD様への関わり方のアドバイス、情報提供等、気持ちに寄り添った介入を意識することで、次第に将来の不安やストレスの訴えも表出できるようになった。長女様から「元々は話すのも好きで明るい性格だった。ちゃんと定期的に人が来てくれることで、内服も忘れなくなったし、身だしなみも気にするようになった。」と今までとは違う発言が聴かれるようにもなった。看護師の介入で内服忘れがなくなり夜間良眠できるようになり、倦怠感や意欲低下が改善。その後、コンビニだけではなくスーパーや歯医者にも通えるようになった。「最近お母さんと一緒に美容院に行って髪を染めてきたんですよ。」と、現在もD様の変調なくお二人で穏やかに過ごすことが出来ている。

 

長女様の内服コンプライアンスが良くなり、健康回復したことで、D様の介護も積極的に出来るようになった事例です。在宅医療の中では、介護者の健康にも目を留めることがとても重要だと感じました。(安田)