元気がないのはもしかして●●●?

C様。70歳代男性。高血圧、腰椎圧迫骨折、腰痛症、認知症軽度。独居。キーパーソン、多忙な長男。

 

ケアマネージャーから「C様に介入しているヘルパーから連絡があり、『普段と比べて元気がないんです。トイレ掃除をしたときに下痢をしていた感じがあったので本人に尋ねたところ、本人は大丈夫とお話されていました。』と報告があった。元気がないのは脱水症だからですか?」と医療相談の連絡を頂いた。

状態確認の為、OS-1を持ってC様宅に訪問したところ、バイタルは変わらないが食欲なく、腸蠕動音亢進しており、胃もたれしているとのこと。皮膚乾燥傾向。

お食事は摂れているのか尋ねると、「ヘルパーさんが2日前に作ってくれたものを食べてるよ。勿体ないから、古いやつから食べてる。」「腰が痛くて冷蔵庫まで取りに行くのは辛いから机の上に置いといてもらっている。」とのこと。

ヘルパーに確認をすると、「処分しようとすると本人が勿体ないと言って捨てられない。」とお話あり。

訪問診療の主治医に連絡を取り情報共有したところ、「高齢者では症状が現れない場合が多い。現在嘔吐や発熱はみられていないが、早急に対応した方が良いだろう。」とのことで緊急対応となり点滴実施。

主治医の診断では、軽度の食中毒による脱水症とのことだった。

C様は、2,3日在宅で点滴加療を行ったがすぐに軽快され、入院せずに在宅療養できるようになりました。

 

ヘルパーさんの気づきから始まり多職種連携で早期発見早期対応が出来た事例です。C様は今回のことを機に冷蔵庫で管理し、勿体ないと言わず処分する事が出来るようになりましたが、今後の課題は冷蔵庫まで何らかの理由で行けない人が、自分のペースで食事をする為に、どの様にして食物の管理をしていくかです。(安田)